なんだかんだあって大学一年も無事(?)終了した。
つまり、受験からも1年弱が経過したわけだが…..
なんにも成長してねぇ
浪人している友人が着々と一年で実力を伸ばしていく中、私は…..
なんだこの人生…..
というわけで†悔い改めて†一年の振り返り兼参考書の書評をしていきたいと思う。
近況報告

うちの大学は、仮面浪人と院ロンダが多いらしいので、その対策として図書館という自習室を減らして研究施設にすることで、仮面浪人と院ロンダ組を幽閉しようと目論んでいるのではないか、と私は考えている。
なんか期末テストがあったらしい。
謎に不眠症を発症したりと色々大変ではあったが、なんとか乗り切れたと思う。というか乗り切れてないと詰む。
平日は死んだように大学に通い、休日は脳死で読書とノベルゲーの毎日。
今後の人生を考えて鬱になったので、未来を見るために東大の研究室や院試の要項を色々調べていたり…..
学士1年で使用した参考書一覧
大学には教科書は数多あれど、高校のときのように所謂「参考書ルート」というのはなかなか存在しない。
ゆえに、大学一年生はすべて手探りで教科書や参考書を選ぶ他なく、それが大学の勉強をとっつきにくくしている要因の一つだと思う。
そんな迷える子羊のために、未熟ではあるが自身の備忘録も兼ねて、大学の参考書の「真実」をお伝えできたらと思う。

偉そうなこと言って、落単しまくってたら笑えるね😀(笑えない)
それでは早速言ってみよう!
線形代数
線形代数学 新装版
中級者向けの、「証明の辞書」
割と有名な本だと思われる。父親から譲ってもらったもの。
線形代数で重要となる定義や定理を「定義や定理の宣言」→「証明」という形で書き連ねた本。
抽象的な内容をわかりやすく説明してくれている。ちょっとした定理の証明もきちんとされているのは嬉しい。
とはいえ、初学者向けかと言われたらそうではないと感じた。
「定義や定理の宣言」→「証明」が端的に、黒一色で羅列されているので、何が重要なのかわかりにくい上、例題が多いというわけではないので、実践力向上には不向き。
「証明を理解する」という営みも大切ではあるが、初学者はまずとにかく問題を解けるようになることが重要だと考えているので、はじめの一冊には不向き。
私ははじめからこの本を読んでいたが、抽象的な概念の証明の羅列で、何度も挫けそうになった。
とはいえ、「証明の辞書」としては非常に優秀。問題を解くだけでなく、厳密な証明もしっかりと抑えたいという主に数学科の人にとっては強力な武器になるだろう。
大学教養 線形代数
初学者必見、問題演習につながるの教科書
後述する「チャート式 大学教養 線形代数」の姉妹書であり、教科書的な立ち位置である。
初学者はとりあえずこれとチャート式を買っておけば安牌。
重要事項をしっかりと抑えつつ、「例題」を用いて「実践ではどう使うのか」にもフォーカスされており、初学者には強力な伴侶となるだろう。
線形代数は、抽象的な内容が多く、「今自分が一体何をやっているのか」がわかりにくくなりがちである。しかし、この本は「実践力」に主眼をおいている(と思われる。)ので、高校のノリで勉強できる。
証明の厳密さや豊富さという意味では、先述の「線形代数学」には及ばぬものの、二色刷りで見やすく、何より問題演習につながる構成なので、初学者並びに線形代数を「道具」として扱う理工系にとっては、「線形代数学」よりもおすすめかもしれない。
後述する「チャート式 大学教養 線形代数」と併用すれば、効果倍増間違いなし。
チャート式 大学教養 線形代数
初学者必見、高校のノリで学べる安心のチャート式
先述の教科書の姉妹本であり、演習書。しっかり線形代数をやりたい学徒はもっておくべき。
高校時代、多くの受験生がお世話になったであろうチャート式を踏襲している。
教科書に登場する「練習」と「章末問題」の解答解説、およびオリジナル問題が多数掲載されている。
教科書の「例題」が求値問題中心だったのに対し、チャート式のほうは証明問題が多い印象。問題の難易度としては、初~中というイメージ。
詳細な解説を「教科書参照」としていることが多いので、教科書も一緒に持っておくと安心。
新版 演習 線形代数
伝統ある、問題豊富なサイエンス社の演習書
私の父親も大学時代に使用していたという、(新版ではないが)かなり伝統ある演習書。
サイエンス社は、ほかにもいくつか演習書を出しており、これはその中でも最も初学者向けらしい。
途中からチャート式に浮気してしまったので、実はあまりしっかりとはできていない。
チャートに比べて、問題量が多く、求値問題の比率が高い。証明問題であっても、実際に計算して示す系の問題が多い印象。問題の難易度感は初~中。(証明問題を考慮すると、チャート式のほうがやや高難易度)
マセマ 演習 線形代数
基本的な計算練習書
「大学生の参考書といえばマセマ!」というイメージが勝手にあった。(実際、東大生が一番使っている参考書と銘打っている)
正直にいえば、この参考書に関しては買ったことをやや後悔している。(なんであんな定番参考書になってるんや…..)
わざわざ問題演習書を買う学徒は、中難易度以上のやや歯ごたえがある問題を欲していると思うのだが、この問題集には本当に基本的な計算問題しかのっていない。(数問だけ証明チックなものもあるが)
解説が詳しいことが売りのようだが、簡単な問題を冗長気味に解説されても読む気にならないし、なにより値を変えただけの問題が多いので、問題の種類自体はあまり多くない。
線形代数の本質は、「抽象的な思考」を鍛えるのが主であるはずなのに、「具体的な計算」しかこの参考書をやってもできるようにならない。
この演習書で線形代数を理解した気になっていると、まじで危険なので注意。
微分積分
明解 微分積分
微分積分の「概要」を学ぶ教科書
父親提供。良くも悪くも、基本的なことしか書かれていないので、しっかりと微積分を学びたい学徒には不向き。
高校数学の延長線上として書かれている雰囲気があり、接続としてはいいかもしれない。(理系の場合、この本だけでは全然足りないので別途購入の余地あり)
問題量は多いものの、略解しか書かれていないので数学が苦手な人は苦労すると思われる。
わかりやすく書かれて入るものの、如何せん不足が多いので、特別な理由がない限りおすすめはしない。
余談だが、この本の著者である長崎先生は、旺文社の「上級問題精講」を執筆されており、お世話になった身からするとちょっと感慨深かった。
大学教養 微分積分
初学者必見、問題演習につながるの教科書
先述した「大学教養 線形代数」と感想はほとんど同じ。演習につながる教科書。
微分積分は、理論を厳密に理解することよりも、実際に道具として使えることが重要だと考えているので、線形代数以上に演習が重要になってくる。
初学者はとりあえず、これと姉妹書のチャート買っとけばええんちゃう?
イプシロン-デルタ論法もしっかり載っているので、数学科も満足できるかもしれない。
チャート式 大学教養 微分積分
初学者必見、高校のノリで学べる安心のチャート式
先程の教科書の姉妹書。こちらの感想も「チャート式 大学教養 線形代数」と同様。
初~中の難易度の問題を多く取り揃える演習兼解説書。証明問題もあり。
迷ったらとりあえず教科書と一緒に買え。
マセマ 演習 微分積分
計算技術が身につく演習書
線形代数同様、証明はほぼないし、難易度も低い。チャートを買ったほうがいい。
とはいえ、微積は、線形代数に比べると計算技術の占める割合が高いので、微分積分に苦手意識のある人はやって損しないと思われる。
特に、積分については、この本のおかげで基本的なテクニックは抑えられたので、その点は良かった。
積分の計算練習をしたい人には良いかもしれない。
微分方程式
明解 微分方程式
常微分方程式の「概要」を学ぶ教科書
同人誌ぐらい薄い。
「明解 微分積分」同様、内容としては基本的なものばかり。
微分方程式の中でも、常微分方程式、それもかなり初歩的な内容ばかり。おそらく足りない。
演習問題が多いのは良いが、略解しか書かれていないのでお薦めはできない。
後述する参考書を選ぶべき。
マセマ 常微分方程式
例題豊富で理解が進む、幅広く使える参考書
マセマシリーズをあれだけ酷評していたが、これに関しては評価を改めざるを得なかった。
常微分方程式と偏微分方程式を別冊で扱うという、妙なやる気を出している。
ガキに語りかけるようなこちらを舐めた(←言い過ぎ)語り口調以外は文句の付け所がない。
常微分方程式と偏微分方程式をわざわざ別冊で扱っているだけあって、網羅度は高く、解説も非常に丁寧。例題が豊富で演習を通じて理解が深まる。
演習編があまり良くないだけで、講義編は案外ええじゃん(シンプルに別冊にしているから尺に余裕が生まれているのかも)
語り口調さえ気にしなければ、まじで良書なので「マセマだから」という理由で嫌厭していてはもったいない。
とりあえずこれ一冊買っておけばOK。
新版 演習 微分方程式
伝統ある、問題豊富なサイエンス社の演習書
この一冊で常微分方程式はもちろん、偏微分方程式、さらにはフーリエ変換やラプラス変換もばっちり。
現状、チャート式から微分方程式の演習書は出ていない(教科書も)ので、演習書としてはこの本が最有力候補であろう。
素直な問題が多いので、しっかり学習していれば詰まることはないはず。おすすめの一品。
定期テスト前はマセマを確認しながらこちらを演習に使用していた。
マセマ 演習 常微分方程式
計算技術が身につく演習書
可もなく不可もなくといった印象。別に悪くはないんだけど、サイエンス社の演習書を買ったほうが賢明。
先に説明した演習書ではなく講義書のほうのマセマの例題の数値を買えただけの問題が多く、わざわざこの演習書をやる意味は見当たらない。
マセマの演習書は、ターゲット層の設定を間違えてると思うんだ…..
何より問題なのが、コスパの悪さ。常微分方程式しか扱ってないのに、サイエンス社の演習書より高い。
数学は全体的に演習書はとりあえずチャート式かサイエンス社を選ぶのが安牌。
数学その他
マセマ 演習 ベクトル解析
計算技術が身につく演習書
ベクトル解析の授業の試験対策として、局所的に使用したので、あまり深い感想は書けない。
他のマセマの演習書同様、基本的な計算問題が多いイメージ。
ベクトル解析は電磁気学とかでも使うので電気電子系は抑えておいたほうがいいかもしれないが、それよりは微分積分、線形代数を優先すべき。
電磁気学
物理入門コース 電磁気学
初歩から応用まで、一冊で完結する良書
二冊に分かれており、著者のやる気を非常に感じられる教科書。
事前知識をそれほど必要としないため、初学者におすすめできるうえ、詳しい解説付きの問題が多数収録されているので、マジでこの一冊で完結する。
ただ、一つ難点を上げるとすれば、二冊とも持っている必要があることだ。
登場する各式には式番号が振られており、後々そちらを参照するときは式番号のみが示されている。
それゆえ、いちいちその式が書かれているページまで戻らないといけないうえ、その式が別冊に乗っている場合、その別冊も持ち歩く必要が出てくる。(これが地味にきつかった。)
あと、何回計算しても微妙に求値が合わないことがあった。(私の単なる思い違いかも?)
とはいえ、予備知識を必要としないこと、問題編の解答がしっかりしていること、これだけで買う価値は十分にある。
電気回路
電気学会大学講座 電気回路論
数学的な、中上級者向けの専門書
初学者は買うな。
理解には微分積分はもちろん、線形代数の知識が必須。電気回路についてある程度知っていることが前提となっているので、初学者には向かない。
なぜか最初にこの本を買って、途中で挫折してしまったので、根拠のしっかりした感想は書けない。電気回路をもっと専門的に学ぶ機会があれば、またこの本に戻ってきたい。
それと、どうやら誤植が多いらしい。
例題と演習で学ぶ 電気回路
講義の感覚で読める、例題豊富な初学者向け参考書
おすすめ。講義を受けてる感覚でできるうえに、定義や定理の説明のあとにすぐ例題が載っているから、実際に手を動かして身につけることができる。
大学の参考書としては珍しく、二色刷りなのでとても見やすい。図も豊富。
一応章末に演習問題があるが、解説としては必要最小限という感じ。考えの筋道、図等はあるが、例題の解説よりは詳しくない。
一部ではあるが、やや天下り的なところもあるので、厳密な理解をしたい人には物足りないかも。
大学の学習は、意識的に演習をするのが重要なので、その点この参考書は非常に有用である。
C言語
大学の配布資料があまりにも優秀だったので特に参考書は追加で購入しなかった。

上記のページで紹介されているサイトを適宜使用した。
プログラミングは、言語を問わず手を動かしてコードを書いてみることが大事たと思った。はじめはデバック地獄だが、それを乗り越えると比較的ラク。
基礎化学
単位が取れる 量子化学ノート
わかりやすさ>厳密さ で書かれた単位を取るための参考書
単位をとるためならこれで十分。先生にもよるとは思うが、これでテストで八割くらいなら全然狙える。例題もしっかり載っている。
化学に関しては、専門外なので「単位が取れればいいや」という安直な思いで購入。
「単位が取れるシリーズ」として、他にもいろいろな科目から出ている。
厳密さや専門性にはかける(実際に著者もまえがきでそう言っていた)が、とにかくわかりやすいので専門でない科目であれば非常におすすめできるシリーズ。
大学一年の多くが、何も知らない状態からいきなり「量子化学」という量子力学の入門的なことをやらされて四苦八苦すると思うので、この参考書を片手にどうか乗り越えていってほしい。
次に紹介する「単位が取れる 物理化学ノート」も同時に購入すると良い。
余談だが、著者は駿台の講師らしい。どうりでわかりやすいわけだ。
単位が取れる 物理化学ノート
わかりやすさ>厳密さ で書かれた単位を取るための参考書
感想としては、前述の「単位が取れる 量子化学ノート」とほぼ同じ。厳密さや専門性よりもとにかく分かりやすさを追求している。
この本と量子化学ノートがなければ、基礎化学にもっと四苦八苦していただろう。
ちなみに、この本の著者は「福間の無機化学の講義」でおなじみの福間先生。私はその参考書を使ったことはないが、高校時代にお世話になった方も多いだろう。
力学
基礎からわかる 力学
マジで普通。特に言う事無し。
学校指定なので脳死で買った参考書。買ってしまったものは仕方ないので一応通年で使い続けたが、マジで感想がない。
解説も普通、例題や問題も普通。
脳死で買ったために意欲が湧かず、他の参考書に比べて使い倒せてない感が否めない。専門じゃないから、ま、多少はね?
熱力学
熱力学の基礎
解析的に熱を扱う、上級者向け教科書
初学者は買うな
「基礎」という言葉に騙されて買うとマジで大火傷するので注意。
熱力学の知識はもちろん、数学の知識が必須。最初からエントロピーが出てきてびっくりした。
公理に厳密に話が進んでいくので、理解できると非常にスッキリする。(とはいえ、理解するのに時間がかかるので、その間はめっちゃもやもやする。)
一般的な熱力学の学習順序に沿っていないので、これを最初に買うのは馬鹿←ワイ
とはいえ、筆者の独特な熱力学へのアプローチの仕方には面白いものがあるので、しっかりと基礎ができるようになってからこの本に立ち返りたい。
最後に
とにかく、大学に翻弄されまくった一年だった。
大学一年は、教養科目が多く、高校生の頃に思い描いていたほどの専門性はなかったが、それも「伏線」を作るための一歩なのだろう。
とはいえ、一年を通して、ようやく自分が将来何をしたいのか見えてきた。この点は、好機として素直に喜びたい。
参考書のレビューについて、「たかだか一年風情が生意気に参考書レビューしてて笑う。」などという至極真っ当なご意見は一旦無視させていただく。
いきなり中上級者向けの教科書を選ぶと、挫折してしまう可能性が高くなる。かといって、初学者向けの教科書のみでやっていると、ふと湧いた疑問をなかなか解決できない事が多い。
初学者向けの優しめの教科書と、専門度の高い中上級者向けの教科書、両方持っておくと安心だろう。
とりあえずは初学者向けの教科書を読んでおいて、疑問が出てきたり、より深く学んだりしたいときは、専門的な教科書を参照する、といった臨機応変さが高校以上に求められるだろう。
この未熟な書評が、大学生、および未来の大学生の学びの一助となることを切に願う。
今日の自分は昨日の自分より少しだけ大きい。そして明日の自分も今日の自分よりも少しだけ大きい。
現在の連続が、未来を作るのだと信じて。
それでは!
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