【伝奇×恋愛の優等生】GINKAレビュー

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帰ろう、君がいる夏へ――

先日パッケージ版(PC、Switch)が発売されたGINKAに関して、今回もネタバレを極力避けてレビューしていきたいと思います。

結論、伝奇と純愛が好きならやって損なし

です。

アニメ化がされ、いろいろと話題になっているATRIとシナリオライター、イラストレーターが同じということなので、そこの比較もしていけたらなと…

ATRIのレビューもしています。↓

なお、本作は、作品名がGINKAであり、登場人物としてギンカと銀花が登場するので、二人のことを「ぎんか」と総称することとします。

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あらすじ

公式ホームページの内容が非常に良かったので、引用させていただきます。

幼なじみの少女・銀花は、夏祭りの夜、

”神隠し”にあって消えてしまった。

あれから5年。

高校生になった青羽流星は、フェリーに揺られ、
ふらりとひめ島へ帰ってきた。

確かめたかった。銀花はあれから、どうなってしまったのか?

もしかしたら、何事もなかったように家へ帰っていて、
島の高校に通いながら普通に暮らしているんじゃないか……。

そんな淡い期待は裏切られる。
あの夜からずっと、銀花は行方知れずのまま。

失意に沈み、再び島を離れようとする流星だったが、
そこで不思議な再会をする。

目の前に現れたのは、
あの頃の姿のままの少女――ギンカ。

『おかえりなさい』

自分の名前さえ忘れてしまったギンカ。

覚えているのは“リュウセイ”の名前と、
彼を好きだという恋心だけ。

今までどこにいたのか?
なぜ、幼い姿のままなのか?

おだやかに時間の流れる小さな島で、

”神隠し”から帰ってきた幼なじみの少女と過ごす、

おとぎ話のような夏休み。

引用元↓

STORY | GINKA
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感想

以下、筆者の独断と偏見による感想タイムとなります。定性的なものなので、客観は廃しています。

とにかくギンカがかわいかった。

これは、私が普段から主張していることではありますが、ノベルゲー、特に美少女ゲームにおいては登場するキャラクターに対する評価が作品全体の評価に支配的な影響を及ぼしかねません。

もちろん、シナリオゲーとキャラゲーという括りが存在している以上、シナリオ部分も重要なファクターであることは確かです。

とはいえ、シナリオが評価されているゲームであっても、キャラのかわいさ、かっこよさが前提になっているのは間違いないと思われます。

その点においては、GINKAという作品はキャラクター、さらにいえばギンカの魅力が存分に発揮されている作品かと思います。

白髪(銀髪?)に蒼色の瞳、そしてゆさの先生による美麗なイラスト。一目見て「ギンカかわいい」と思えたならば、それだけで十分楽しめる作品だと感じました。

伝奇要素があり、シリアスな展開が多いことも相まって、無邪気なギンカの様子がかなり癒しとなっている、そんな作品です。

伝奇要素がおもしろい、止まらない。

この作品は、舞台であるひめ島に伝わる神様や伝承が大きく関わってきます。

本作はヒロインが単体(厳密には二名?)のゲームであり、フルプライスと比較すると短いシナリオではありますが、フルプライス作品に負けない作りこみとなっています。

主人公とぎんかの恋模様を中心にしつつ、そこから展開される愛あるゆえの喜劇と悲劇には、休むのを忘れて魅入ってしまうことと思われます。

伝奇要素と恋愛要素を絡めた作品というのは、古今東西で決して珍しいものではありません。

そういう意味では、この作品はある意味では「ありふれた」と形容されるものかもしれません。

しかしながら、多くの伏線とどんでん返しに富んだ本作は、多くの人が求める合格点をしっかりと取ってくる、優秀で堅実な作品と感じました。

特に、フルプライスに比べて必要とされる時間と金銭が少ないことを考えると、伝奇要素のあるノベルゲーの入門向け作品としては、非常にポテンシャルが高いと思わざるを得ません。

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「転」が多い。

この作品は、起承転結の「転」の部分が占める割合が大きいと思いました。

もちろん、「転」が多いということは、それだけワクワクする要素が多いということにほかなりません。

ただ、GINKAの場合は、見る人がワッと驚くような「奇想天外な大どんでん返し」があるというわけではなく、よく言えば堅実な、悪く言えばベタな「転」が多くあるように感じました。

それゆえ、先ほども述べましたが、伝奇物に多く触れている方にとっては、ときに冗長と思われてしまうかもしれません。

大きな「転」が単体あるというよりも、小さな(されど、堅実な)「転」が複数ある、GINKAはそんな作品であると評価します。

しっかり「After」がある。

この作品には、通常のルート攻略後になると「After」というものが出現します。

文字通り、後日談という感じになっています。

ATRIとの比較にはなるのですが、ATRIの後日談(?)が淡白だったのに対し、GINKAの後日談は「After」が存在するだけあって、かなり密に描かれています。

私個人としては、恋愛ものについては「ただ二人がイチャイチャしてるのを見たい!」という願望があるので、すべてがおわり、平和になった後日談というのはその存在だけで評価に値します。

GINKAは伝奇要素があるだけあって、鬱シーン(とはいえ軽度)も多いので、事件解決後の平和なシーンを見たときの感動はひとしおです。

「後日談、あるいはアフターストーリーが充実しているのがいい」という方はGINKAをプレイされることをお勧めします。

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付録:ATRIとの比較

どちらも一周ずつした程度なので、対した比較はできませんが、参考までに。

科学のATRI、伝奇のGINKA

友情のATRI、恋愛のGINKA

というのが、率直な比較です。なお、ATRIのレビューもよければ一緒に。

科学と友情のATRI

まず、ATRIは「緩やかな滅びへと向かう地球」を舞台にしており、科学の力を駆使してその滅びにどうにか抗おうというのが趣旨になっています。

それゆえ、科学の知識をもつ主人公が、町の未来、ひいては地球の未来を救うべく、その知識を活かして奮闘していく様が描かれています。

そして、その過程で多くの友人と出会い、その助けも借りながら、主人公自身も成長していきます。

また、ヒロインであるアトリがアンドロイドということもあり、「人とアンドロイドの共生」をテーマにした、現代に即したものとなっています。

伝奇と恋愛のGINKA

一方GINKAは、伝奇ということもあり、科学では解明できない不思議な事象に対して、主人公がぎんかへの恋情だけを頼りに奮闘していく様が描かれています。

もちろん、主人公を手助けする友人も現れますが、やはりメインは主人公とぎんかであり、両名の心情描写を中心に話が展開されます。

科学を背景に、友情の力で未来を拓くATRIと、伝奇を背景に、愛の力で未来を拓くGINKAでは、シナリオライター、イラストレーターともに同じと言えど、対極的なものであると考えます。

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総評

如何だったでしょうか。

クリアから割と日が開いてしまいましたが、なんとかレビューを書くに至れました。

以前プレイしたATRIに対して、ややネガティブな感想を持っていましたが、打って変わってGINKAに対しては、高い評価を下しています。

そういう意味でも、やはりATRIとGINKAは対極的なのかなと。

ゆえに、ATRIの雰囲気が好きな方は、GINKAをプレイしても「なんか思ってたのとちゃうな…」となったり、逆にATRIがあまり好みでなかった方でも、GINKAは大好きになったりする可能性が高いと思います。

さらに、伝奇×恋愛作品としては、優等生的立ち位置だと思いますので、初心者の方にもおすすめできる作品です。(短いし、安いしね)

あとがき

総評までで、作品に対して言いたいことは言えたので、あとは雑記的な感じです。(いや日記に書けよ..)

まず、ブログに関する報告。

これまで、コメント機能はメアドを入力しないといけなかったのですが、それを廃止しました。ぜひ、気軽にコメントお願いします。

とはいっても、ワードプレスのテーマの関係上、コメントは記事の一番下から変更できないんですよね。それゆえ、コメントはかなり下までスクロールしないと見れない…..

HTMLを学習して、位置もいじれるようになったら対応できるかもしれません。

それともう一点、ノベルゲーの近況報告です。

10月になり、いよいよ学校も始まるので、プレイ頻度は確実に下がるとは思いますが、Rewriteをプレイし始めました。

秋がテーマとなっているようなので、Rewriteで冬休みまで耐久したいと思います。

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それでも、愛を信じて前に進もう。
それでは!

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